たけの湯な日記

個人的な感想ー画像の「引用」が不安です.

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市川沙央『ハンチバック』--169回芥川賞

市川沙央『ハンチバック』2023年,文藝春秋量としては中編小説,あるいは短編小説.ラジオで話題になっていたからと見ました.ミオチュブラーミオパチーという病気で背骨が曲がっている中年の処女が,親の遺産によるブルーホームで電動車椅子,人工呼吸器,…

『カルメン 故郷に帰る』--高峰秀子生誕100周年

『カルメン 故郷に帰る』木下恵介監督,松竹1951かなり若いころにテレビ放映されて見たのですが,途中でやめてしまいました.50年以上たったと思います.いまみると面白い.日本初の「総天然色映画」ということ.1951年という時代(戦後6年).のことを何と…

ディケンズ『二都物語(上)』---光文社古典新訳文庫の「新訳」

ディケンズ『二都物語(上)』訳:池央耿(いけひろあき)2016Charles Dickens, "A Tale of Two Cities," 1859 昔は,岩波文庫があったように記憶しているのですが,今はないので「新訳」ということで「光文社新訳文庫」. 年のせいで,この翻訳が気になって話…

生誕100年,高峰秀子『放浪記』--東宝創立30周年記念作品

成瀬巳喜男監督『放浪記』東宝1962年『放浪記』は森光子を思い出しますが,見たこともなかったし林芙美子のことも知りませんでした.高峰秀子生誕100周年というひかえめな風潮がなければ,高峰秀子じたいに興味をもつことがなかったかもしれません.***これ…

索引11 音楽

takenoyu.hatenablog.com 【C】 John Coltrane, "Blue Train" 【D】Eric Dolphy, "LAST DATE" 【H】Roy Haynes Quartet, "Out Of The Afternoon” 【J】Philly Joe Jones, "Blues for Dracula"

索引 7 本

【あ】 『ヴェニスの商人』シェークスピア 『大いなる遺産』ディケンズ 【か】 『荒涼館1』ディケンズ『荒涼館2』ディケンズ『荒涼館3』ディケンズ『荒涼館4』ディケンズ 【た】 『デイヴィッド・コパフィールド(1)』ディケンズ『デイヴィッド・コパフィール…

索引 4 アジア映画

【さ】少年の君,(中,2019) 【は】 ピザ! (カラスの卵),(印,2014)

生誕100年,高峰秀子『喜びも悲しみも幾歳月』

『喜びも悲しみも幾歳月』木下恵介監督,松竹1957高峰秀子生誕100年ということで少し遠い映画館ではあったのですが,『二十四の瞳』を見ました.平日の昼,私の世代でにぎわっていました.現役世代はさすがにいない.ほんとうは『細雪』と『息子よ,衝動殺人…

原節子の『麦秋』,あるいは小津安二郎の『麦秋』

小津安二郎監督『麦秋』1951何度もテレビで放映されてきているでしょうが,私は,たぶん見ていない.若いころは,欧米の映画のほうが圧倒的におもしろいと思っていたので, 『麦秋』紀子の暮らす家庭 寅さんも角川も1本ずつしか見ませんでした. **黒沢,小…

ウィリアム・ワイラー監督,サイコ・サスペンス『コレクター』

ウィリアム・ワイラー監督『コレクター』米,1965 "The Collector," (direc) by William Wylerずっとアメリカ映画だと思っていて,今回あらためてみるとイギリスの話であった.のに,コロンビアであり,アメリカ映画だった.若いころ見たときの衝撃は強かっ…

『独裁者』--チャップリン

チャールズ・チャップリン監督・主演『独裁者』1940 高齢者は チャップリンを白黒テレビで何度もみているのだが,当時,こどもとしてはすでに古い感じがした.**毎日,アメリカのドラマやアニメをみていたからコメディは「ドタバタ」においてチャップリンを…

天王寺おばあちゃんゾウ『春子 最後の夏』

『春子 最後の夏』人見剛司監督,2015 天王寺動物園のゾウについては知らなかったが,このゾウが死んだときは,小さなニュースになった.横や前を何十回も通りながらも数度だけ.大人になってから一度,その時はカバがおもしろかった. 『春子 最後の夏』飼…

鈴木亮平の『エゴイスト』

松永大司監督『エゴイスト』2023,東京テアトル大阪でふつうにくらしているとゲイの人をみかけることはあっても暮しで関りをもつことはほとんどない. **テレビの『昨日何食べた』は はじめはおもしろく感じたが私たちと何ら変わりない生き方を示しはするが,…

チャ・テヒョン『風と共に去りぬ!?』

キム・ジュホ監督『風と共に去りぬ!?』2012朝鮮王の若きイ・サンの時代,冷蔵庫などないので採氷して氷室で保存.暑くなると宮廷や市場にだすという強大な利権・政治が舞台. ヤン(イ・ムンシク)の書店で乱読しながらぶらぶらくらすドンム(チャ・ヒョン…

『クロッシング』--「脱北」のイメージと現実

『クロッシング』2008, キム・テギュン監督脱北については,いくつかの映画やドラマで見聞きしています.想像はするのですが私たち日本人には現実感がありません.***『クロッシング』の主人公,ヨンス(チャ・インピョ)は,元サッカー選手の鉱夫.貧しいの…

イ・ソンギュンの『キリング・ロマンス』---韓国映画祭の慧眼

イ・ウォンソク監督『キリング・ロマンス』2023, 韓国〈駐大阪韓国文化院「大阪 韓国映画祭」〉私は,イ・ハニを『エクストリーム・ジョブ』で衝撃的に見直しました.『キリング・ロマンス』はさらに前進しているのですがそれがイ・ソンギュンの変態的な演技…

索引 3 欧米の映画

【あ】 アイヒマンを追え!ナチスがもっとも畏れた男(2015独) アガサ・クリスティー ねじれた家(2017英) アルマゲドン(1998米) 暗殺のオペラ(1970伊) イエスタディ(2019英) 硫黄島からの手紙(2006米) 女の一生(2016白) 【か】 かくも長き不在(1961仏) 切り裂…

芸の道はそんな道--のような『ブラック・スワン』

ダーレン・アロノフスキー監督『ブラック・スワン』2010,米 バレエには興味がないというより縁がないのですが,近年,バレエ・ブームである,とテレビで数か月前にいってました.「白鳥の湖」という作品があることは知っていても白鳥と黒鳥を一人のバレリー…

原節子の『晩春』--小津安二郎(1)

小津安二郎『晩春』昭和24年(1949)1949年を思い出すには すでに90歳くらいの人でないともう不可能でしょう.私にとっても戦後のイメージは自分のうっすらとした記憶なのか50年代後半からみてきた映画やドラマのイメージによってつくられたものなのかもうわか…

『つぎにくるソヒ』または『あしたの少女』--(2),あるいは,宝塚宙組生自死について(2)

宝塚について(2)---法の問題と倫理の問題昨日,被害者家族側の代理人弁護士が記者会見をおこないました.当然ネットでは,ファンが話題にします.被害者側にたつ人と劇団側にたつ人.*** ネット記事やファンブログをみて思うこと. ①遺族側弁護士が,いくら…

『ローマの休日』--ラブ・コメの原点

『ローマの休日』ウィリアム・ワイラー監督,米,1953こどものころから高年まで二三度みてそれから20年以上たってほとんど覚えていないのでまた見た.若きオードリー・ヘプバーンの魅力を存分に描いだした「ロマンティック・コメディ」.※「ラブ・コメ」とは…

バスにのる『窓の外は冬』

『窓の外は冬』2020,イ・サンジン監督<<大阪韓国映画祭>>韓国映画祭で選ばれてなかったら私はみることがなかっただろう小さな作品です. 大人へとかわりつつあるふつうの若者が夢の挫折と失恋とをこころの奥底に沈めて現実のじぶんをとらえようとする静かな…

チャ・テヒョンの『マイ・ハート・パピー』あるいは『モンムンイ』

キム・ジュファン監督『モンムンイ』2023多くて<<韓国映画祭>> 駐大阪韓国文化院初めて韓国映画をみたのは,アン・ソンギを知ったころで『アジア映画祭』でした.一般の映画館が800円くらいだったかで,アジア映画祭は1本600円.私は中国映画がおもしろいと…

チャ・ミギョンの『京都から届いた手紙』

キム・ミンジュ監督『京都からきた手紙』2022,韓国<<第9回韓国映画祭>>駐大阪韓国文化院一昨年に「韓国映画祭」があると知って応募して今回もわりとチケットがあたったので,うれしい(明後日の分もあたった)のです.4日間で6本の映画が上映されます.その1…

宝塚歌劇団--教育(指導)の水準と効率

団員の自死9月末, タカラジェンヌが飛び降り.文春がいじめによる自殺だといい,劇団側がいじめを否定. 文春が続報. 遺族の発言を一般人はきくことがありませんでした. **宙組は公演中止. 11月17日に劇団の発表があると思っていたら 11月10日,遺族の代…

イ・ソンミン『復讐の記憶』--自己の記憶と歴史としての記憶

ナム・ジュヒョク『復讐の記憶』2022,イ・イルヒョン監督,韓国80代の老人が自分たちの歴史に復讐する.認知症の彼は文字通り歴史の記憶が薄らいでいきます. 『復讐の記憶』自分の記憶がうすれていくピルジュ(イ・ソンミン) 宣伝動画から 日本の統治下で…

瀧口夕美『民族衣装を着なかったアイヌ』――「先住民」のイメージ

瀧口夕美『民族衣装を着なかったアイヌ』2013,sure私は,沖縄や北海道のことを考えたりすることもなかったし,貧しいせいで旅行にいくこともない.**ウクライナ紛争がおこってから積極的にではないが「侵略」について目がいくようになった.そして,パレスチ…

『イエスタディ』――ビートルズの記憶

ダニー・ボイル監督『イエスタディ』2019,英 ビートルズの「Now And Then」が発表された.私たち老人はYOUTUBE上でずっと前から誰かがアレンジした「NOW AND THEN」をきいていた.不確かな記憶だがFree As A Bird の制作のとき 3曲めの「新曲」として編集さ…

ソル・ギョングの『公共の敵』

カン・ウソク監督『公共の敵』2002年カン・ウソクという名をはじめて知りました.しかし,『シルミド』2004, 『黒く濁る村』2010をみていました.***そして『ソウォン』2013でみなおしたソル・ギョングがもっと若かった『公共の敵』でさらにみなおし,『シ…