たけの湯な日記

個人的な感想ー画像の「引用」が不安です.

リドリー・スコット監督『ゲティ家の身代金』

ゲティ家の身代金』2017,アメリ

アラブとの石油取引で
世界一の大金持ちゲティの孫ポールが誘拐される.

ホテルに泊まったとしても
シャツは,自分であらうくらいの吝嗇家であり,
家族とのやりとりについても商売とかわらない.

 

身代金(1973年当時の)1700万ドルを
払うつもりはさらさらない.

彼の本心は隠されている.



ポールの母ゲイルは,離婚の際
養育費をもらわなかったので,
アパートの家賃さえ滞納している.

助け出してくれるはずの警察は
頼りにできない.


彼女が,
マフィアの誘拐犯と大富豪ゲティという
力そのもの相手に
自分の息子を救い出さなくてはならない.

***
1973年に起こった誘拐事件.
ゲティも実在した大富豪であり,
実話であるという.

金持ちの思考と行動というものが
ややデフォルメされてはいるだろうが,
見るものには納得のいく脚本である.

原題 All the Money in the World というのは
英語が苦手教科だった私にも
なんとなくわかる.
(「世の中の金という金」という意味?)

詳しくは描かれていないが
こういった金持ちが
オイルショックとそれにからむ政変や戦争を
あやつっていたことを
思い知らされた.

***
リドリー・スコットというと
われわれの世代は

『エイリアン』と『ブレードランナー
を思い出す.

ゲティ家の身代金』も
脚本と演出の巧みさが
次はどうなるのかという
緊張感を与え続けてくれる.