『アマンジャ』2020
ほんとうは
どういう意味なんだろう.
아만자
登場人物たちが主人公の青年を「アマンジャ」とよび,
字幕は「がん患者」となっている.
ステージ4で
がんがみつかり,
容体が悪化の一途をたどる27歳の若者を
ジスが演じる.
この人に気づいたのは
『ファンタスティック』(2016)のときで
バイクにのる10歳くらい年上の女性にあこがれてしまう
若手弁護士だった.
次に『ラブリー・アラン』(2015)で
チンピラの手下の高校生がよかった.
このときも,17,8歳くらい年上の女性(キム・ヒソン)を
同級生と思い好きになっている.
主役ではないが目についた.
老人の私には,
若者らしい社会を信じていない表情,
大人への批判を
感じることができる俳優である.
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自分は,就職もできず
あと少しで死んでしまう27歳.
まだまだ見たいものある.
残された時間はどれだけあるのか.
『アマンジャ』は若者にむけてつくられたドラマである.
それは自分かもしれない.
闘病,ターミナルケア.
家族や友人,恋人たちが
どう受け入れていくのかも,
それぞれの人生観がにじみでる演技である.
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このドラマは,アニメによって
別の世界の物語も進んでいく.
そこでは
主人公がじぶんじしんをみつけようと
冒険続けるのだ.
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私は,アマンジャの何倍も生きてきた.
この若者は
何事もなしえなかった老人にも
人生の意味を考えることを求めてくる.
そして,
生きてきたことが
無意味ではなかったと
思える根拠も教えてくれているようだ.