キム・ジフン監督『タワー』2012,韓国.
(GYAOで)
いくつかの火災と高層ビルのパニック映画と
9.11WTC事件とセウォル号事故の上になりたった映画.
キャストは豪華であり,
コミカルなエピソードもある.
※それが,必要かどうかは意見が割れるだろうが,
登場人物たちの性格や日常をうまく描いている.
しかし,やはり
韓国映画らしく,社会の病根を
えぐり出し,それこそが
災害以上に問題を大きくする.
救助対象の優先順位は
「最優先」を救出すれば
それでことたりる,
政治的な思惑だ.
どの国であっても
大災害のとき
優先して救助されるのは権力者・金持ちらの支配層の
ひとたちであろう.
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この2年で,
新型コロナに感染した政治家や芸能人たちは
すぐに入院でき治療されることを
見せつけられたし,
力と金もない,わたしたち高齢者は
救急車もよぶことを
控えなければならない.
それは
「世の中の道理」というべきか?
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消防隊員は命をかける.
だれのためにか?
ひとりでも多くの人の命をすくいたいのだ.
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キム・ジフンの作品は
『光州5.18』2007,
『第7鉱区』2011を
みた.
どれも映画らしい痛快さがある.