たけの湯な日記

個人的な感想ー画像の「引用」が不安です.

銃をもつひと『静かなる叫び』

静かなる叫び』カナダ,2009

(Gyao)

ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督,
原題『理工科大学』.

1989年のモントリオール理工科大学の
銃乱射事件に基づいた映画.

まったく知らなかったが,
これをみたあと
Wikipediaで事件の概要をみた.

静かなる叫び


主な4人の若者の動きを
追うことで,
事件の全貌をまるで目撃し続けて
いるように緊張が続いた.

そして,彼らとは別個に存在し
活動している若者や教職員がいる.

静かなる叫び 工科大学

情景や情報,言葉や演技に
過剰さはまったくなく,
そこでおこるべき瞬間の連続が
映し出されていく.

撮られていない大学の
通路や片隅,駐車場でも
誰かが思い思いに,その巨大な組織・擬制社会を
構成している不気味さが
伝わってくる.

静かなる叫び 理工科大学

犯人は,おそらく理工科大学生ではなく
挫折した若者である.

銃をもつことが
人間をこれだけ変貌させることを
私たちは
絶望するほどみてきた.

それでも
人は,銃をのぞむ.

静かなる叫び 誰が叫んでいるのか?