7/11に親戚の家のテレビでみました.
宇宙ものやアクション映画は,
あまり好まないので
期待しないでみたのですが,
これがおもしろい.
登場人物が極端に少ないし,
社会や権力などからも遠い
宇宙空間での人間の存在意義に
くりかえし疑問符を記しているような
映画.
ひとりの人間が,
宇宙空間に放り出されて
じぶんの命をまもっていくのか.
みていると,いつのまにか
老人の私が,その若い女性飛行士に
入り込んで,
宇宙空間にぽつんと取り残されてしまったような
錯覚におちいるように
映像が工夫されています.
おかれた状況は,
どこかで見たことがあるような
様子なのですが,
タイトル通り「重力」が
リアルに演出されていました.
ストーリーがわかっていても
カメラが主人公をとらえていても,
見ている〈私〉と対象が
入れ替わったりするのです.
そして,
じぶんの頭のうしろには
反転した地球が,少しずつ
心理的に遠のいていくのです.
人間が地球上では,
何の重みもない存在であること,
しかも
けっして地球がじぶんを受け入れることは
ありえないこと
を想像してしまいます.