チャ・スンウォンの『がんばれ!チョルス』イ・ゲビョク監督,2019
(Gyao)
原題は「力をだして,ミスター・イ」らしい.
韓国人への偏見かもしれないが,
背の高い人が多い.
2019年の夏まで
心斎橋筋は
観光客であふれていて
背の低い私は
巨人にかこまれて
人流にまかせるしかなかった.
骨髄移植をまつ少女セッピョル(オム・チェヨン)が
闘病仲間の誕生日プレゼント,
有名選手のサイン入りボールをもとめて
病院をぬけだす.
父チョルス(チャ・スンウォン)が
まきこまれ,騒動になっていく.
チョルスは知的障害であり,
世間の荒波を潜り抜けることは
むずかしい.
そうでありながらも
父親としての自覚を強くしていく.
弟夫婦やジムのキム(アン・ギルガン)が
ひたすらチョルスを支えてくれる.
父娘ふたりだけの道中は
(おそらく大邱)
見ている私たちには
あぶなっかしい.
弟のクレジットカードを
(おそらく大邱の)チンピラに奪われてしまうが,
このことが
騒動をひとつに構成するきっかけに
なっている.
バラバラ人物設定やエピソードが
終盤ひとつの物語を
構成していく.
これは
実際の事件(2003)をモチーフに
しているらしい.
【追記】
・父役のチャ・スンウォンは
「シティーホール」と「恋はドゥグンドゥグン」で
大男のイメージをもった.
ずっと「トッコ・ジン」として
記憶.
「三食ごはん」でのユ・ヘジンとのかけあいが
楽しかった.
・娘役のオム・チェヨン,小児病棟のこどもたちは
闘病中のため坊主頭にしていたが,
きれいな頭だった.