ウォンビンの『アジョシ』イ・ジョンボム監督,2010
(Gyao)
見ておきたいと思う映画は,
だいたい
見逃した昔の映画.
『アジョシ』は
私に時間と心の余裕がなかった時期,
このころの映画はほとんど知らないし,
韓国映画はなおのこと.
韓国人は,
若い男に
「おじさん=アジョシ」と呼びかけ,
若い女にも
「おばさん=アジュマ」とよびかけている.
慕う気持ちがあると
「兄ちゃん=オッパ」
「姉ちゃん=ヌナ」.
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私は高1のときに
「おっちゃん!ボールとって」
といわれて
ショックを受けた.
「兄ちゃん」とよんでくるのは
はるかに年上のおばさん.
猥雑な市井に
身を潜めてと生きている若い男,テシクが
実は,軍の最強の特殊部隊要員だった.
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私たち庶民には
華麗な私生活のジェームス・ボンドよりも
テシクのような身をやつした
スーパーマンにあこがれる.
ひょっとしたら
出合うかもしれない.
テシクが,ソミを救い出すために
破滅を覚悟して,
麻薬と臓器売買に
まきこまれて,
ひとり権力・暴力にたちむかっていく.
タイトルと設定から
ストーリーのむかうところは
だいたい予想はつく.
しかし,
12年前の画面には
私たちの知っている名優の
若い姿が映っている.
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当時10歳のキム・セロンは,
中学生くらいで,
主演をはる女優になっている.
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