たけの湯な日記

個人的な感想ー画像の「引用」が不安です.

ユ・アインの『思悼(サド)』王の運命ー歴史を変えた八日間

ソン・ガンホ『王の運命―歴史を変えた八日間』

「サド」のままだったら
フランスのマルキ・ド・サドと思われてしまうので

邦題を「王の運命」としたのだろう.

2016年公開時,
私の知識は
テレビの『イ・サン』で知ったもの.

冒頭エピソードで
謀反の疑いで米櫃の刑で死に,

後半に
孫のサン(主役)が
王位につき,父(サド世子)の名誉を回復するという.

しかし,映画でみたのは
全く違った.

英祖 (ソン・ガンホ

私は,ユ・アインどころか
ソン・ガンホの名前も知らなかった.
※顔は知っていたけど.

**

息子ソンに王の資質を認めない
父王(ソン・ガンホ)が,
自身の長期政権のあと孫サンに王位につけようと
目論む.

息子の摂政としての政治判断が
父王の実績とかみあわない.

摂政政治

両班(貴族)たちは
税からも兵役からも逃れている.

追い詰められる世子を
ユ・アインが想像をはるかに上回る演技で
緊張感を高める.

(サド)世子 ユ・アイン

宮廷では
女たちこそ
党派の勢力を左右する.
だれ守るために,
だれにつけばよいのか.

太后 仁元王后

母親は,夫と子なら
子を選ぶ.
これは,
ゆるぎのない原理だ.

母と子 ムン・グニョン

**

米櫃の話は
朝鮮半島の人々には
周知の史実なのだろうが,
これだけのリアルな映像に
仕上げる演出は
みる価値がある.

米櫃 ユ・アイン


私は,これでユ・アインに関心して
それが『ベテラン』の財閥のバカ息子と知って
驚いた.

息子と父の葛藤が
政治的対立となり,
政治的対立は敵を殺すことである.

このとき,親子として
譲るのは子のほうであった.

ユ・アイン

ユ・アインの映画.