たけの湯な日記

個人的な感想ー画像の「引用」が不安です.

321 岩波文庫

ディケンズ『デイヴィッド・コパフィールド(四)』ーーー存在としての〈父〉

石塚裕子訳『デイヴィッド・コパフィールド(四)』岩波文庫私が爺さんであるからかこの物語で父親の役割と不在が推進力になっていることに気づく.主人公の不幸が父親の不在による母の再婚,継父による虐待にはじまる. 『デイヴィッド・コパフィールド』新…

『小僧の神様』岩波文庫

志賀直哉『小僧の神様』(岩波文庫)きょう奈良公園をぬけて入江泰吉記念写真美術館にいくとちゅう「旧志賀直哉居宅」という標示がめにとまった. 奈良公園 先週だったか『デイヴィッド・コパフィールド』のペゴティー兄のことば「引き潮になったら逝っちま…

ディケンズの『デイヴィッド・コパフィールド(一)』岩波文庫

石塚裕子訳『デイヴィッド・コパフィールド(一)』岩波文庫ディケンズ(1812-1870)の1849-1850年の作.「自伝的作品」ということですが,38歳に書いていることになります.生まれたときに父は死んではいたが母と乳母と幸福に暮らせるはずの少年が,母親の…

ディケンズ『荒涼館 4』(岩波文庫) 〈完〉

佐々木徹訳『荒涼館』海外文学というかディケンズをよもうとしなかったことを後悔させる作品である.あと10年,はやく気づいていたらじっくり読むことができたろう.**岩波文庫で4巻とも500ページ,全2000ページの大作.各巻頭には「主な登場人物」のリスト…

ディケンズ『荒涼館 3』ー社会に対する苛立ち

佐々木徹訳『荒涼館3』(岩波文庫)英国の法律の大原則はただ一つ,法に携わる者の儲け口を作ることである.法の狭い曲折した道全体に,歴然と明確に一貫して維持される原則は他にない.(p.219) 『荒涼館3』弁護士ヴォールズの机 19世紀半ば帝国の繁栄のど真…

ディケンズ『荒涼館2』岩波文庫

『荒涼館2』ーこの巻だけでも読む価値あり.第2巻を読めるかどうか自信がありませんでしたが,結局,読んでしまいました.第1巻の内容をたいがい忘れていたのですが,巻頭に,これまでのあらすじがあり,登場人物のリストやだいたい流れが思い出せます. デ…

ディケンズの『荒涼館』1 岩波文庫

岩波文庫『荒涼館』1 訳:佐々木徹 耳がとおすぎた母は70代でほぼ聞こえなくなっていてそれを隠していた. 知らないうちに私が残したもと流行本を読んでいたが80になる前に,昼間でも「暗い」とくりかえし眼科も受診も拒否した.私がきづかなかった. ** 私…

ディケンズ『大いなる遺産』,岩波文庫

石塚裕子訳『大いなる遺産』上,下,岩波文庫,2014読んでいない,映画でもみていない物語を読み始めて,その細部まで記憶のそこにあるように感じたのはあたまがへんになっているからだろうか. **チャールズ・ディケンズの作品は中3の授業で『クリスマス・キ…

シェイクスピア『ヴェニスの商人』岩波文庫

中野好夫訳『ヴェニスの商人』 戯曲だし,なんとなく知っているから,とか古いから,とかでシェイクスピアはさけてきた.映画『ジュリアス・シーザー』を何十年もしてテレビでみてから,文庫本を読んだくらい.それ以前は,毎回,退屈で失敗.** 歳のせいか…

コンラッド『密偵』岩波文庫

コンラッド(土岐恒二訳)『密偵』死ぬまでに読んでおくべき作家をならべると,コンラッドは上位にあるにもかかわらず,読んだことがなかった.年数冊の人間だから,しかたがないといえるが,老後,無職になってすぐに「読書」に気づかなかった.**英文学概論…