高峰秀子生誕100年『宗方姉妹』---昭和の姉妹のイメージ
小津安二郎監督『宗方姉妹』新東宝,1950
大佛次郎原作,
姉,節子(田中絹代),
妹,満里子(高峰秀子).
父親(笠智衆)のこと,
妹のこと,
そして無職の夫(山村総)の心配をして生きているのが
姉.
長女として
京都で療養している父の余命宣告を心にしまい,
自分は,夫と妹とくらすために
東京でバー経営している.
仕事がみつからず
節子に苦労をかけていることで
亮助(山村総)は自暴自棄でありながらも
きつくあたる.
妹の目からは
姉は幸せにはみえない.
亮助は,能力がありそうだけど
自尊心が強すぎるのだろうか.
満里子には,そんな義兄より
宏(上原謙)のほうが,姉にふさわしいと思えた.
姉は宏と結婚すべきだった,と.
経験的に,姉妹の場合,
やはり長女はその責任のせいで要領悪くみえるし
妹は,自由か奔放に生きることができる.
社会の問題なのであり,
家族という制度が続く限り
この構図が基本になるだろう.