日曜日のあさ
父が死んだのは、日曜日の朝だった。
看護師から電話があって、
自転車でいったら、
すでに心臓がとまっていた。
木曜日に、医師から電話があり、
熱もさがったが、
尿に対抗菌? が見つかったので、
周りに感染する恐れがあるから
特別室に入れる、と。
よくなったら、
一般病室にもどす。
私は、アルバイトで琵琶湖まで
通う必要があったので
大阪市内の病院の様子をみにいくのは
日曜日だと考えていた。
目をむいて
のけぞっていた。
誰もいなかった。
日曜の朝なので担当医はいなかった。
死亡確認も
私よりも30分あと。
死んだときの様子をしる人はいない。
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延命治療をたのまなかったから、
何の治療もなされなかった。
日曜の朝で、
看護師もいそがしかった。
医師は、ここには不在だった。
いつ心臓がとまったのだろうか?
死因は何だったのだろうか?
おそらく
痰をつまらせて呼吸困難におちいったはずだ。
もがいたあとがあった。
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死にそうな老人にとって
なんでも延命治療になるから
何もなされなかった。
たしかに自然に死んだ。
私としては、
もう少し、
呼吸をしやすくするなり
対応してやってほしかった。
苦しんで死んでいくなら
延命治療してやる方が
ましだ。
取り返しがつかない。
個室に入ったことで、
放置されていたのだ。