たけの湯な日記

個人的な感想ー画像の「引用」が不安です.

ソン・イェジン『ラスト・プリンセス 大韓帝国最後の皇女』

ホ・ジノ『ラスト・プリンセス』2016

 

(Gyao)

2017年,日本公開のときは
「ラスト・プリンセス」という題のため
なんとなく見にいかなかった.

原題の『徳恵翁主』なら
いったかもしれない.

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日本に併合された朝鮮の
「王族」であるから
ある程度は
記録があるのだろうが,
政治家・文学者よりは
資料は乏しいだろう.

小6のとき,1894, 1904, 1914

日清,日露,第一次
おぼえやすいだろう,と
教わった.

高校の日本史や世界史で
1930年日本が中国大陸に侵攻から終戦まで
ほとんど朝鮮半島のことに
思い至らなかった.

私は,うかつに生きてきた.
歴史を学んだとはいえない.

ラスト・プリンセス

1930年ころの日本における
朝鮮の王族の映画である.

日本に支配されながらも
「気品」を維持した姿を演じなければならない.

映画は
現代人がプリンセスに抱くイメージに直結する
(1930年当時に可能な)行為を
描く.

徳恵翁主役のソン・イェジン
時間の進行とともに
深めている.

ラスト・プリンセス

日本の支配が
朝鮮の近代化をすすめた,という結果論が
残っているが,
日本のアジア侵略がアジア的な
民主主義の可能性をゆがめてしまった,とも
いえる.

私たちの世代は,楽天的なユートピア
夢想してきたが,
欧米的な近代主義
もう一度点検し,
アジア的な世界もありえるかどうか
さぐりたい.