たけの湯な日記

個人的な感想ー画像の「引用」が不安です.

現代の不安ーー北川景子の『スマホを落としただけなのに』

中田秀夫監督『スマホを落としただけなのに』2018年,東宝

われわれ大阪人が
北川景子」といえば
まず思い浮かぶのは

そういうあなたは
北川景子さんではないですか!
ーーーゆるしましょう!


あき恵ねえさんではないでしょうか.

彼女が,現在もこのネタを
やっているかどうかは知りませんが,
浅香あき恵のイメージによって
北川景子」の美貌は広まった,
といえます.

**
原作は2017年,志駕晃.
映画化は2018年.

2015年ころ,携帯といえばスマホをさしていて

この2017,2018の2年間にスマホ
完全勝利をおさめました.
日本の携帯電話の独自技術が
世界に見捨てられたように思いました.

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でかけるときに
スマホをもっていないと不安になってきます.
銀行口座も
なんちゃらペイも
ほとんどが安物の携帯の中に納まっています.

スマホを落としただけなのに』の千葉雄大北川景子

電車やバスの時刻表や路線図も
携帯をみろとなっています.

(話をもとにもどすと)
2017年は,

HIKAKINが大スターとなり
多くの小中生,
youtuberを夢見ました.

当時,facebook(映画では「ソーシャル・ブック」)
は勤労者や老人の趣味のうちであり
自分の住所,経歴,写真などを
無防備にアップしていました.

***
一般の素人であっても
SNSからその人の経歴,職場,
今どこにいるか,交友関係が
調べることができ
同時にそれは
大きな不安を醸成していきます.

**
2023年現在では,
すでに5年前の技術であり
若干,古い感じもあるのですが,

誰ともわからない
人たちから自分の生活が
覗きこまれていることの恐ろしさ.

 『スマホを落としただけなのに』のロン毛の人物

特に女性に対する
私たち男の邪さは
SNSの匿名性によって
無限に膨張していきます.

スマホを落としただけなのに』の捜査会議,千葉雄大

コメディ映画と思ってみていたら
連続殺人事件につながり
原田泰造千葉雄大
犯人をおいます.

***
とてもよくできた
設定とストーリーで,
いくつかのしかけが
サスペンス好きの好奇心に
挑んできます.

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編集もたくみなんですが,
わりと,緊張しなかったのです.

 

(予算の問題でしょうが)
時間をかけて
登場人物それぞれに役柄だけではなく
社会との関りによる人間性がでてくるような
演出・演技にねりあげてほしかったです.