たけの湯な日記

個人的な感想ー画像の「引用」が不安です.

『イエスタディ』――ビートルズの記憶

ダニー・ボイル監督『イエスタディ』2019,英

 

ビートルズの「Now And Then」が
発表された.
私たち老人は
YOUTUBE上で
ずっと前から誰かがアレンジした「NOW AND THEN」を
きいていた.

不確かな記憶だが
Free As A Bird の制作のとき

3曲めの「新曲」として
編集されていたが
ジョージ・ハリソンが途中でなげだした
とかいうやつだったはず.

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12秒間の世界的停電がおこり
たまたま交通事故で前歯を失ったジャック(ヒメーシュ・パテル)の
ひとりがビートルズの曲を憶えている世界にかわっていた.

『イエスタディ』前歯を失ったジャックだけがビートルズを憶えている


彼は,できうるかぎりビートルズの曲を
思い出し,
発表する.

はじめて聴く
曲にひとびとが

感動させられる.

『イェスタディ』初めてLET IT BE をきく人類たち

無名のミュージシャンが
短期間のうちに
人気アーティストとなっていく.

 

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だれもが
考えるような「もしも」のドラマである.

そのパターンは
タイムトリップで
大昔にさかのぼり現代の科学技術を
利用したり,
歴史知識をもって
過去に馬券や株式を買ったり,
パラレルワールド
功利的な活用が主流であり,
この映画もその一つといえる.

『イェスタディ』モスクワで BACK IN THE U.S.S.R.を歌う前座

自分がいきる現代のままだが
ビートルズを知っているのが自分だけという状況.

誰も知らない曲を
ジョン・レノンさえビートルズでは
ない)
自作の曲として発表し,成功することが
人間として正しいことなのかどうかは
見ている私たちにもわからない.

友だちは喜んでくれ
聴衆は歓喜する.

『イエスタディ』すばらしい曲の録音のようす

登場人物の人柄や
会話が絶妙であり
悪人や嫌われ役はいない.