たけの湯な日記

個人的な感想ー画像の「引用」が不安です.

瀧口夕美『民族衣装を着なかったアイヌ』――「先住民」のイメージ

瀧口夕美『民族衣装を着なかったアイヌ』2013,sure

私は,沖縄や北海道のことを
考えたりすることもなかったし,
貧しいせいで
旅行にいくこともない.

**
ウクライナ紛争がおこってから
積極的にではないが
「侵略」について
目がいくようになった.

そして,パレスチナ

ドナルド・キーン
親日派というか日本人になったうえで
北海道での
アイヌの諸民族や歴史的ロシア人の先住性を
認める,日本人側の記録を紹介した.
(これは,話題にはなっていない)

松前藩は「征伐」でしかなかった.

**
『民族衣装を着なかったアイヌ』は
観光アイヌとして暮らしてきた両親を
核に(父は和人)
祖父,曾祖父,曾曾祖父の足跡と
生き残っていたサハリンの人々のインタビューが
著者一家の個人史として
綴られている.

少数民族
「日本」という国家により
社会や民族そのものを収奪され
見捨てられていく史実を
瀧口夕美は
たんたんと語る.

***
北海道やサハリンの地図が
略地図すぎること
インタビューされ語る人物や地名が
(知識のない私には)
把握しづらいところがあり
もう少し編集にくうふうがほしいが,
それなりに
スリリングな
歴史と社会を学ぶことができる良書.

【追記】
私の理解不足ではあるが
アイヌのほかにも
北海道の先住民族はいること,
北方領土には
ロシア人だけではなく
おいやられた先住民や
残された朝鮮人がくらしていること
が読めた.