岡田准一『永遠の0』山崎貴監督,2013
はじめてみたが
自分の小学生のころを思い出しました.
厚紙でつくられたグライダーのようなものが
駄菓子屋にうっていて
10円で買います.
先っぽに鉛がついていました.
それが,
日本機であったり,アメリカ機であったりするのですが
形は同じでした.
少年誌で戦争物,軍事記事があふれ,
私たちは,
戦後世代であるのに,
戦争ごっこをくりかえしていました.
『永遠の0』はそのころの
小学生の気持ちを少し思い出させてくれました.
まず『ゼロ戦はやと』に魅了され,
特攻隊のことも知り,
自分なら,アメリカの空母に体当たりして
日本をまもることができたかも,と
夢想していました.
特攻と自分の死が結びつくことは
ありません.
世界一すぐれた戦闘機「ゼロ戦」に
のってみたい,と.
これは,戦後,戦争ごっこに
あけくれた少年たちの描いた戦争映画.
終戦後のバラック小屋の大阪の風景は
10年たって復興がすすんでも
ほぼ同じような場所がたくさんありました.
大阪万博(昭和45年)のころまで,
バラック暮らしはわりと
ありました.
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そんな感じで,
この映画は
戦後をなつかしく思い出す人たちの
琴線にふれる
高齢者向け娯楽作品です.