たけの湯な日記

個人的な感想ー画像の「引用」が不安です.

ディケンズ『二都物語(下)』---訳がどうのといっても,やはりディケンズ

ディケンズ二都物語 (下)』光文社古典新訳文庫
訳: 池央耿(いけひろあき)2016
Charles Dickens, "A Tale of Two Cities," 1859

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結論として,
ディケンズよりも翻訳が自分には
あいませんでした.

おそらく代名詞か何かの指しているものを
私が何度かとりちがえていて
文意を読み取れませんでした.

岩波文庫で読んだいくつかは
ふつうに把握できたので,
光文社版があわなかったのでしょう.

それでも,おもしろい小説でした.

二都物語

フランス革命の中心部にいる人々が
それぞれの思いで支配階級を打倒していきます.

貴族階級は土地所有者であり
資本家でもあり
大多数をしめる庶民の労働や生命を搾取し続けていました.
生殺与奪の権力をもつことは
女性をもてあそぶことも含まれます.

法の支配から,支配者層は除外されていたのです.

二都物語

ディケンズは貴族の横暴を許さないし
民衆の暴力の残虐さをも冷ややかに見ることができました.

場末の酒場のドファルジェ夫婦は
革命の意志をもってはいるものの,
それぞれの人間観があります.

私たちは,支配階級,貴族の悪を知りつつも
若いチャールズ・ダーネイとルーシー・マネット夫婦が
生き延びることを期待します.

人民裁判でダーネイが何を裁かれるのか

「自由,平等,博愛,しからずんば死」