『少年の君』中国2019
ムビチケというシステムがわからないので,一度やってみようと当日券を購入してみた.
高齢者であるから,ふつうに購入する方が圧倒的にお得なことがわかり,勉強になった.
いつもなら1200円であるところ,携帯で買うと1900円になったような気がする.
とにかく,中国映画のを映画館でみるのは久しぶり.監督もわからないし,出演者もいっさいわからないが,邦題にひかれていってみた.
香港映画の水準の高さに驚いた.韓国映画,イギリス,イタリアの安定したものとはかなり違う質の作品.
日本にはなくなった直球の青春映画によって,社会の矛盾と人間の歴史の反人間性を批判する位置にある.
資本主義社会の矛盾,学校といじめ,受験の公平性と格差をのりこえようともがく若者のぎりぎりのたたかい.
貧困のなかで大学受験にむかうニェンは,いじめのターゲットにされる.ストリートチルドレンとして生きてきたごろつきショペイ.ふたりは極貧であり,信頼できる大人がいないという共通点がお互いを助け合う関係の大切さに気付く.
お前は世界を守れ,俺はお前を護る.
ニェンは何をまもろうとして,大学進学をえらんだのだろうか.
私たちはもうそれに気付かされている.