『スウィング・キッズ』2018,カン・ヒョンチョル監督
(Gyao)
米軍捕虜収容所の人民兵の
不良ロ・ギス(ディオ)が
まきおこすドタバタ・ダンス映画.
捕虜になった北の人民兵,
人民軍とまちがわれた韓国人,
米軍で働く貧しい娘
肥っているのにダンス好きな中国兵捕虜.
4人にアメリカ流のダンスを指導するのが
部下のいない黒人下士官.
米軍の捕虜収容所において
実際的には
最底辺に位置する.
所長の出世欲・名誉欲から
米軍兵の慰安部隊として
ダンス・チームがつくりあげられる.
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アメリカの巨大な軍事力に制圧された
空間に
したたかに生きようとする若者.
ダンス・コメディでありながら
この映画は
朝鮮戦争の政治的性格と人種と民族の問題を
とらえている.
米軍兵にとっては
北朝鮮も,南朝鮮も区別はなく
さらに中国人も同じにみえている.
でてくる韓国人は米軍の手先でしかなく
物語は人民兵の意志を否定しない.
白人兵は
黒人の上官など認めなかった.
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くらい現実は説明されない.
描かれて,そこにある.
これは
コメディなのだ.
スターは,不良人民兵であるし,
白人は兵隊でしかない.
ダンスに夢中なるほど
若者たちは無表情になる.