下半身からは左右に管がついていて
尿が流れているようだ.
妻はショックを受けてじっとみていた.
近づかない.
本人はめざめているが,
酸素吸入の管が気管支までいって気持ちがわるいのか
ペットボトルの手でとろうとしている.
父,私,妻の3人の区別がつかないほど
朦朧としている.
痛みを感じないように薬が使われているようだ.
30前くらいの若い医師が担当になられたようだ.
名前をいわれたがよくききとれなかった.
こちらは,いつも
ごめんどうおかけします,
よろしくおねがいします,
と侘びとお願いごとばかりだ,
母が妻をよんだようなので
ちかづいたが首をふる,
父がいったが首を振る.
私がいくと,
この管をとれと言っているようだ.
あんたこの管をとって,もうきしょくわるいわ,と.